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SUPER BEAVER

  • nishi-kaze
  • 2015年11月13日
  • 読了時間: 2分

『都会のラクダ』Tour 2015〜秋味、サシ飲み〜

2015.11.13 @広島Cave-Be

Report:Miyaco/Photo:MiNORU OBARA

ステージとフロアの距離感がぐんぐん縮まる、そしてバンドのエネルギーが高く突き抜けていくパフォーマンスを見せてくれた。

SUPER BEAVERの楽曲を聴くと、彼らが歩んできたバンドヒストリーと歌詞の内容とがオーバーラップすることがあり、だからこその説得力が存在しているように思う。曲の中に、確実に彼らが居る。ライブで彼らのパワーをダイレクトに浴びると、そのことが尚更よく分かる。ところが、聴き進むうちに曲の主人公がいつの間にか自分にすり替わっていることがあるのだ。彼らの演奏がどんどん自分事になっていく感覚が、この日も強烈に襲ってきて、それがオーディエンスの熱狂に変化していったような気がした。

演奏が始まった瞬間の瞬発力とスピード感を保ったまま、勢いよくライブは進みボルテージは上昇の一途を辿った。中盤では会場中の照明が落とされ、雰囲気が一変。柔らかいスポットライトのみに包まれたギターのアルペジオと歌声が静かに響き、“生活”の歌詞が身体の中へ鋭く入り込んできて、胸の真ん中にスッと刺さった。

再び重低音が轟き、真っ赤なライトがステージを恐々と照らす中、「またあなたの前に帰って来た」と渋谷(Vo.)。そして演奏された“361°”で膨れ上がった感情をこの上なく派手に爆発させ、この瞬間こそが熱量のピークのようにさえ見えた。しかしそれは全くの思い違いで、その最高潮な状態が、終演を迎えるまでずっと続いたのだ。実にエモーショナルで、ピュアなエネルギーに満ちていて、且つ優しさも含んだ一体感だった。これが瞬間的なものではなかったという現実にバンドの魂を感じて、打ちのめされた心地がした。

渋谷は「今日という日を作ったのはあなた自身だ」と話し、演奏だけでなくその場に居ることそのものさえ肯定してくれる。オーディエンスひとりひとりと視線を合わせながら歌う姿も印象的だ。セットリストも濃厚だった。SUPER BEAVERが手渡してくれた膨大で重要なメッセージは、この数百字のレポートには到底収めきれないのだが、だからこそライブハウスの彼らにまた会いたいと、毎度思ってしまうのだ。

【Set List】

1. 愛する

2. 歓びの明日に

3. わたくしごと

4. らしさ

5. ことば(新曲)

6. 鼓動

7. 生活

8. おかげさま

9. →

10. 361°

11. 東京流星群

12. 証明

Encore

 13. ありがとう

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