THE BOYS & GIRLS
- nishi-kaze
- 2016年5月1日
- 読了時間: 2分
THE BOYS & GIRLS
2016.5.1 @広島BACK BEAT

Report:Miyaco/Photo:MiNORU OBARA
荒々しくもがっちりとハンドマイクを握るワタナベシンゴ(Vo.)の、歌とも叫びともつかない全力投球な声とアティチュードが、瞬時にオーディエンスの心を掴む。“ライク・ア・ローリング・ソング”のサビで挙がったオーディエンスの拳ひとつひとつに、自分の拳をぶつけていく彼の仕草は、力強くて温もりのある景色だった。
ワタナベがギターを持ち、スタンドマイクで歌われた“メル”は序盤、歌声のほとんどがマイクを通さず地声で響いた。その空気の振動は私たちのカラダを強く震わせるのに十分なパワーを持っていて、眼が離せなくなってしまった。その瞬間、「ライブって、そういうことかもしれない」という至極当然のことを、改めて教わったような気がした。伝えたいことは何なのか、それ以上に、伝わってくるものは何なのか。あの場にいた全員の心の中に、それぞれの答えがありそうだ。
“一炊の夢”でワタナベが見せた大きな笑顔、“パレードは続く”のシンガロング。メンバーの表情からも気合いや楽しさがバシバシ感じられ、僅か30分ほどのステージではあったがハイライトの多い夜だったように思う。
最後の瞬間。何もかもを振り切るようでもあり、この日のグルーヴを体現するようにも見えたワタナベの特大なジャンプと、それにつられるように舞い上がった彼のギター。一瞬の出来事ではあったがとても美しい光景で、その画が今も消えずに焼き付いている。
彼らは、仲間や夢を信じて、今日も前進を試みる。そんなTHE BOYS&GIRLSの真っ直ぐさがはっきりと目に見えるライブだった。
【Set List】
1. ライク・ア・ローリング・ソング
2. 24
3. 階段に座って
4. メル
5. 一炊の夢
6. パレードは続く