シナリオアート
- nishi-kaze
- 2016年7月2日
- 読了時間: 5分

前作『dumping swimmer』のリリースが2016年3月。そこからわずか4か月でNew Single『エポックパレード』がリリースされることになりました。
本当にポジティブな曲なので、『dumping swimmer』で感じたイメージがガラッと覆されます。なぜこんなに真逆の印象になっているのか、シナリオアートの3人がとても丁寧にお話ししてくれました。
Interview:Miyaco
―前作『dumping swimmer』のリリースからとてもスパンが短いと思うのですが、今回シングルでのリリースを決めた理由ってありますか?
コウスケ:今のリアルな感情をすぐ届けたかったんですよね。今の自分たちのモードを聴いて欲しいというか。
クミコ:それを次のアルバムに入れるってなるとまたフレッシュさが変わってきますしね。
―とてもポジティブな曲なので、第一印象では『dumping swimmer』とは真逆にあるような作品に聴こえます。前作との関係性は何かあるのかなと考えてみたりしたんですが、どうですか?
コウスケ:前作は自分たちの黒い感情を吐き出して詰めた作品になっていて、今作とは正反対の黒い音になってるんですね。吐き出したうえで浄化されて、その後に残った感情がポジティブなものだったんで、それによって“エポックパレード”ができたんです。クミコちゃんが心のバランスを崩してしまったり、壁にぶち当たってしまって、バンドが続けられるかどうかっていう状況に陥っていて。クミコちゃんにどういう言葉をかけてあげたらいいやろうって考えているうちに、出てきた曲ですね。
ヤマシタ:逆というよりも、『dumping swimmer』の先にあったものが“エポックパレード”やなって思います。違うことをしようと思って作ったというわけではなく、『dumping swimmer』ができて、さらに先に一歩進めたからできたっていう気持ちですね。
―この曲ができたときってどんな気持ちでしたか?
クミコ:前作が完成してからすぐに取り掛かったんですけど、つくるときからもう明るいのしか考えられへんっていう感じやったんです。だから最初の段階からメンバーとの共有がすごくできてましたね。コウスケさんが歌詞をつけてくれてどんどん明るさが増していって…っていう感じでできたので。
コウスケ:明るい雰囲気で作ったら明るい曲ができるやろうって思って、極力笑いながらつくってました。そしたら本当に明るいものができたし、音楽の力でもあるんかなって思いますね。明るい音楽を聴いていたら気持ちが引っ張られていくし。すごくいい経験やったなって思います。
―すごくハッピーなサウンドなんですけど、歌詞は浮ついてる感じではなく地に足がついているように感じたんです。「なんでもない今日を迎えられたあなたへ」っていう歌詞で、この曲がとても自分事になる気がしました。
コウスケ:普通に生きてて、「今日も生きてたね、おめでとう」って言ってもらえないと思うんですけど、それを祝福したいなって思うんですよね。ただ1日を生き抜けたことを奇跡のように感じられたらもっともっと日々が幸せになっていくって信じたいんです。
―個人的には、そういった些細なことがテーマでありながら、エポックというタイトルがついているのがいいなと思いました。平凡が特別だって言われているようで。
クミコ:ありがとうございます。
コウスケ:まさにそういう意味でつけました。
―バンドを続けられるかどうかわからない時期があったからこそできた明るい曲なんですかね。
コウスケ:本当は音楽って楽しいもので、楽しいからやり始めたわけであって。それが、夢を叶えていかなくちゃいけない風潮というか、そういう中にあって見えなくなるものがいっぱいあるんですよね。だけど、この3人でただ音を出すことがほんまに楽しいねんなっていうのをひとつひとつ噛み締められたら、夢を叶えていけるんじゃないかって思えたんです。まず一回、立ち止まって確認してみようぜっていう。
―みなさんすごく頷かれてるので、その想いをバンド内ですごく共有できてるんだなって感じます。
クミコ:もう、その通りと思います。
―今回、サウンド面で工夫したことや挑戦したことってありますか?
ヤマシタ:いろんな楽器の音を入れてますね。
コウスケ:全部生音で録音したんですけど、それがあったかい感じになりましたね。
クミコ:PCでソフトシンセを使えば簡単にいろんな音が入れられるじゃないですか。だけど、それを全部自分たちで演奏して。タンバリンもめっちゃ振ったし(笑)。
ヤマシタ:できるだけ自分たちでやってみようっていうことで。
クミコ:だから演奏の仕方も正解かどうかわからんけど、それも楽しくできたし、やってみたら「いいやん!」って思えたし。
コウスケ:明るさがテーマなので、スティールパンやスティールギターも使っていて、その南国のような音のチョイスも良かったです。すごく幸せな気持ちになれましたね。管楽器とストリングスだけは素人ではできないのでプロの方にお願いしたんですけど、ホーン隊の中に外国の方がいらっしゃって、すごく雰囲気を明るくしてくれたんです。今すごく明るい音楽を作ってるなっていう気持ちが音に込められた気がします。
―音にパレード感が出てるのはそのせいなんですかね、みんなで楽しく音を入れているという。
コウスケ:そうですね、みんなでやったっていうのでパレード感が出てるんだと思います。
クミコ:最後に掛け声かけるとこがあるんですけど、参加してくれた人全員に声を入れてもらったりしましたね。
―ライブでのアンセムになるのがすごく楽しみな曲だなって思います。
コウスケ:僕らもダンスミュージックとして作ったので、みんなで踊りながらパレードをする、それが会場全体でできたらいいなって思いますね。

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