Droog
- nishi-kaze
- 2016年10月13日
- 読了時間: 2分
『命題』リリースツアー2016
2016.10.13@広島BACK BEAT

Report:Miyaco/Photo:Ohagi
3年ぶりのフルアルバム『命題』をリリースしたDroogが、約2年ぶりに広島へ帰ってきた。
一曲目に演奏された曲が“命題”だった。彼らの決意や意思をストレートに表現したこの曲で堂々のDroog宣言、それを真正面から受けた私たちは、彼らの熱を全力で受け取る以外の選択肢を持てなくなったように思う。序盤から、集中力のすべてをDroogの4人に奪われてしまった。
メロディーの立った新曲たちは、今までにないDroogのたおやかさを感じさせてくれるし、カタヤマヒロキ(Vo.)の荒々しい仕草から溢れ出る血気と色気はオーディエンスの視線を奪って離さない。そしてやっぱり、赤くドロドロに染まる照明はいつでも彼らにぴったりと似合う。その妙味とスリルに何度も翻弄されてしまった。
“夜明け前”では、荒金祐太朗(Gt.)が奏でるキーボードの旋律とスポットライトの中で、カタヤマがのびやかに歌い上げる。彼らを後方から照らす白い照明とスモークが絡まり、逆光にぼんやりと浮かぶ4人のシルエットはミステリアスで見惚れる美しさだった。
様々なことを経験しながらとにかく必死で転がってきた。そんな彼らが今演奏する“LOVE SONG”は、過去に聴いたそれを圧倒的に凌ぐ破壊力と説得力を振りかざしながら鳴っていて、胸にぐさりと刺さるものがある。ただ、そんな腕力の強いパフォーマンスの中でも、彼らが誰よりも楽しそうに何度も笑顔を見せていたのが印象的。最後にマイクが「ハハハ」と笑うカタヤマの声を拾い、カタヤマがたくさんの投げキスをばら撒いてライブは終了した。
自分たちをよりオープンに表現できるようになったDroogは今、「最新のライブが最高のライブ」という理想を高頻度で更新している最中にいるのかもしれない、と思った。そのくらいこの日のパフォーマンスには、ロックがロールして加速度を増していくイメージが色濃く重なったのだ。ツアーファイナルへの期待値がグッと高まり、胸に沸く感情の多い夜になった。
【set list】
1.命題
2.やけっぱちDAYS
3.Neon Sign
4.TOKYO SUBMARINE
5.終点
6.loser
7.オールド・ロマンス
8.血まみれでもきみは美しい
9.夜明け前
10.Johnny&Vicious
11.LOVE SONG