タワヒロは見た 2nd anniversary!
- nishi-kaze
- 2016年12月9日
- 読了時間: 3分
HIROSHIMA CLUB QUATTRO 15th ANNIVERSARY
× TOWER RECORDS HIROSHIMA NEW BUILDING RELOCATION 15th ANNIVERSARY
「タワヒロは見た2nd anniversary!」
2016.12.9@広島クラブクアトロ

Report:Miyaco/Photo:MiNORU OBARA
トップバッターはペロペロしてやりたいわズ。。タワーレコード広島店15周年そして広島クラブクアトロ15周年の記念イベントであり、タワヒロは見た2周年の記念イベントでもあるこの日のトップバッターに選ばれた彼女たちは、もう広島代表と言って過言ではないだろう。初めて彼女たちのライブを見る人も多かったようだが、そんなことにまったく臆さず、オーディエンスと着実に距離を詰めるパフォーマンスを、堂々と、そして何より自分たち自身が楽しみながら発揮してくれた。1曲演奏するごとにオーディエンスが心を開き、挙がる手が増え、拍手が大きくなる。持ち曲はまだ多い方ではないが、その中でも十分に持ち札の多さを見せつけてくれて、様々なテイストの曲で満員のクアトロを笑顔にさせた。
【ペロペロしてやりたいわズ。 Set List】
1.Bless you!
2.フォルマッジ
3.クリーニングデイ
4.サバイバル・ガール
5.high wave
続いて登場したTHE ORAL CIGARETTESは、最初の1音を鳴らした瞬間に、会場中の空気を見事に自分たちのペースに変えてしまった。一瞬の出来事だったが、パンッと空気が変わる瞬間が間違いなくあったのだ。それを目の当たりにした私たちは、彼らのパフォーマンスに抗う術を持つことができず、この空気、音、熱に心身を任せるだけだった。
山中は「俺たちはまだ6年しかやっていないけど、俺たちのやり方でファンとの信頼関係をつくっていく」と話したが、彼らが6年間で積み上げたものを、この日少しだけでも垣間見ることができたのは事実だったと思う。活躍の場をどんどん広げている彼らは、それに伴ってぐんぐん自信をつけてきたのだろうと実感できた。限られた時間でそれをグッと濃縮して見せつけられた私は、体の真ん中あたりにとても心地よい痛みと晴れやかさを感じると同時に、彼ら特有の不穏な魅力に飲み込まれ、中毒症状を悪化させていることをはっきりと自覚した。
オーディエンスを煽るような演奏やMCが徐々に彼ら自身をも解放させていき、熱された感情と溢れて止まない色気が、音や言葉にますます深く籠っていく様がオーディエンスの心をがっちりと掴んだのだった。
【THE ORAL CIGARETTES Set List】
1.DIP-BAP
2.CATCH ME
3.STRGET
4.起死回生STORY
5.透明な雨宿り
6.マナーモード
7.カンタンナコト
8.狂乱 Hey Kids!!
9.5150
ラストに登場したのは10-FEET。ステージ上のメンバーが準備を整え、TAKUMA(Vo./Gt.)がラフに「よっしゃ、ほな行こかー!」と声を上げる、それだけで会場は興奮を抑えられなくなった。
日常生活が生む、消化しきれない鬱屈の塊。それをひたすら受け止めてくれる10-FEETの音楽が今日も私たちを安心させてくれるし、素直に熱狂させてくれる。10-FEETの温かい懐に思い切り飛び込みたくなるのは、長年のファンも、この日初めて彼らの音楽に触れた若者も、同じだったんじゃないだろうか。TAKUMAが、マイクを通さず地声を張ってオーディエンスに語り掛けた言葉があった。「辛いことはあるよりないほうがいいかもしれんけど、辛い出来事はその人を尊厳ある人にする。続いていけばいろいろあるけど乗り越えて行かんとね。忘れたいけど忘れられないこと、忘れたくないけど忘れなあかんこと。その向こうへ。」そうして演奏された“その向こうへ”は、興奮の中にも静かな感銘を生み、オーディエンス一人ひとりの心の中に潤いを与えたはずだ。
本編ラストを彼らのエポックとなったトラック“RIVER”で締めたのは、彼らにしかできない祝福の仕方だったのかもしれない、と思いを巡らせることは、深読みのし過ぎだろうか。
【10-FEET Set List】
1.super stomper
2.SHOES
3.JUST A FALSE! JUST A HOLE!
4.風
5.Freedom
6.goes on
7.VIBES BY VIBES
8.1sec.
9.その向こうへ
10.アンテナラスト
11.RIVER
Encore
12.back to the sunset
13.CHERRYBLOSSOM