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ラックライフ PON


前回のインタビューからわずか5か月で再登場してくれたラックライフ。8月23日にリリースされた4thシングル『リフレイン』は、3曲ともラックライフからの応援歌のように感じています。いろんな形の優しさが詰まっていて、頑張っている今のあなたにマッチする1曲が見つかるかもしれません。

Interview:Miyaco

―ズバリ聞きます。1曲目『リフレイン』、この曲の中でリフレインしているもの、させたいものって何ですか?

この曲自体は、音楽をやっててしんどいと感じる部分を歌ったものなんです。いろんな人にいろんなことを言われるし、自分がやりたくてやってることを否定されることもある。それを跳ねのけて自分のやりたいことをやっていくんやって決めた歌、これからも自分を曲げずにやっていくぞって決意した歌で。周りからいろいろ言われるしんどさはこれからも毎回あるやろうし、それは繰り返しながら自分が戦っていかないといけないっていうのを感じて。だからネガティブなリフレインですよね。何回もこういう苦しさを味わうけど負けたくないって言うそういう気持ちをこめた『リフレイン』です。

―MVで本がたくさん出てくるのはどういう意味が込められていますか?

本を周りからのいろいろな意見として見立てていて。「いろんなものに囲まれて窮屈そうにやってるけど、その中で自分の音楽を信じてやってるっていう作品にしたい」って言ったら、監督さんがそういう演出にしてくれました。

―そういう周りの意見にめげそうになったことはないですか?

めっちゃあります。だからこの曲が生まれました(笑)。俺は人に言われたことを鵜呑みにしてしまうところがあって…それは、やっぱり喜んでほしいと思うから。でもそうなると、自分が歌いたくて歌ってるのか、誰かに歌わされているのか、悩んだ時期もあって。あの感覚はあまり良くないなって思ったんですよね。メジャーデビューして、それまでよりもたくさんの人と関わりながらやってると否定的な意見も増えるし、そういうのをSNSでわざわざ探すこともある。ただ、そういうのがあるからこそ自分が正しいと思った言葉を受け止めていきたいし好きな人達の意見は聞きたいなと思います。自分にない考えをくれる人―たとえばメンバーもそうだし。メンバーが「そこは違う」「もっとこうじゃない?」って言ってくれるからラックライフの音楽が出来てると思います。

―2曲目『存在証明』は、証明しようとしなくても大丈夫だよっていうメッセージが印象的です。PONさん自身もともとそう感じていたのか、それともどこかでそう感じるタイミングがあったんでしょうか。

これは友達がすごく落ち込んでて、その頃にリアルタイムでできた歌で。友達が「自分の人生を終わらせたい」って言ってて、助けてほしいっていうSOSを感じたんです。友達にそんな風に言われるのは初めての経験で、人ってほんまにそいういうことを本気で思ってしまうことがあるんやって知って。そいつを夜な夜な連れ出したり、みんなで集まってご飯食べたりしてたんです。そいつは「生きてる意味がない」って言ってたんですよ。でも意味はあるし。お前がショックを受けたことがお前の全てじゃないし、お前のために集まってる俺らはお前の何や、と。そいつに俺らの想いを知ってほしかったし、もっと周りを頼ったらいいのになって思ったんですよね。「自分なんかいなくていい」とかじゃなくて、お前がおって、俺らがおって、喋って、笑って、それで十分じゃないのって。そういうのが生きてるってことなんじゃないかなって思ったときにちょうどこの曲を作ってて。だからその友達のために歌えたらいいなって思ったんです。

―特に若い時って、必要以上に自分を小さな存在のように感じて落ち込んだり、生きる意味あるのかなっていう想いにかられることもあったなぁと思い出して。だから、この曲に何かを気付かされる人もいるだろうなと感じました。

自分も過去にそう感じてしまうことはあったし。でも、俺ここにおって良いんやとか、生きてていいんやって思えたのは周りにいた人のパワーのおかげなんですよね。もし聴いてくれる人の周りで悩んでる人が居たら話を聞いてあげてほしいし、落ち込んでる人はもっと周りの人に頼ったらいいって思います。そういう事件があってから改めて自分でも気付きました。

―3曲目『sweet my 人生』は、個人的には歌詞の中に出てくる言葉たちがタイトルのsweetっていう響きとあまりリンクしなかったんですけど…(笑)。どういう風につけられたタイトルだったんですか?

これは、ただのダジャレでつけたタイトルなんですよ(笑)。2番の歌詞で「酸いも甘いも上等です もはやsweet my 人生です」って歌ってるんですけど。「酸いと甘い」と「sweet my」でダジャレにしたんです。「酸いと甘い人生」って歌いたいんですよ。誰も気付いてくれないですけど(笑)

―そうだったんですね(笑)。これは、書いてる時にだれか思い浮かぶ顔があったのかなと思ったんですが。

そうですね。これは近所のコンビニで男の子がバイトしてるんですけど、すごくハキハキ喋る元気のいい好青年で。「疲れたな」って思いながらコンビニ入ったときにその子の声が聞こえてくるとちょっと笑えるんですよ、元気が出るというか。そういうことでちょっと自分のテンションが上がるのが面白くて。そういう、自分と全然関わりがないと感じてる人が本当はすごく自分の人生に関わり合ってるんだっていう気持ちが生まれました。誰とも関わってない瞬間だと思ってても絶対誰かと関わりながら生きてて全然一人じゃない。俺らがスタジオで必死に作った音楽が誰かのイヤホンから流れて、その人を少しでも元気づけることがあったら、そうやって俺らは世界と関わってるし、世界を回してる。誰かの世界と関わってるって言うのは、すごく小さいけど世界を作る一員で。それって胸を張れることじゃないかなって思って。責任とか弱音を吐けないこととかしんどいことって大人になると増えるけど、それ以上に生きてる感じがあるというか、誰かと関わったり何かを作ったりできる大人っていいなって思える、世界が広がる感じ。大人になってからわかるこの感じがすごく嬉しくて。誰かに音楽が届いて、その人が元気になって、また誰かに元気を渡してくれたらいいなと思ってます。

―この曲は、バンドの歌にも聴こえました。僕らっていう歌詞が、ラックライフ4人のことを指してるのかなと感じて。

そうですね、その通りです。

―この3曲を通して、「世界」という言葉が何度も歌われていますよね。それぞれの「世界」が指している意味を教えてください。同じ意味で使われているのか、少し違う意味もあるのか。

俺は、自分の世界を歌ってる歌が多くて。地球とか全国とか、そういう意味での世界っていう歌い方はあまりしなくて、その人から見えてる世界っていうことですね。だってワールドワイドなことってわかんないじゃないですか。俺は自分の見える範囲で生きてて、ワールドワイドなことを考えられる器でもないし。俺が歌いたいのは、その人が住む世界、生活してる世界のことで、その人にとってはそれが全てなんですよね。俺にとっては音楽を通して出会った人とか家族とか友達とかといる世界が全てなんですよ。きっとそれはどの人もそうで、その人の世界を変えていきたいなって。そういう意味で世界って歌ってます。だから3曲とも同じ意味で使ってるかも。

―なるほど。そういう意味での世界っていうのは、誰かのそれと重なりあう部分もありますよね。

そう、それなんですよ。誰かの世界が少し広がったら誰かと重なってる部分が少し変わるかもしれないじゃないですか。その人の世界が少し明るくなって、隣の人に伝染していけばいいなって思ってる。そういう風に世界を変えていきたいんですよ。地道にコツコツと。

―3曲とも、「ネガティブな状況もあるけど、自分らしくやろうよ。自分らしくやれるよ」っていう応援を感じて、この作品自体が応援のリフレインという印象を受けました。

なるほど。確かに、生きてることを歌ってるし、同じような壁に何度もぶつかることってあるじゃないですか。ラックライフってそういうことばかり歌ってて、そういう意味ではリフレインというタイトルにして正解かもしれないですね。

―3曲が、それぞれのやり方で励ましてくれる感じがしました。11月からはリリースツアーも控えていますが、今回はどんなツアーになりそうですか?

今回は『Change The World TOUR』っていうツアータイトルをつけました。僕らはライブのときに「音楽であなたの世界を変えに来ました」って自己紹介をするんですけど、この3曲ができてツアーを回るってなったときに、改めてそれを強く思ったんです。俺らも音楽にすごく世界を変えられてきたんですよね。高校生の時、ガラガラのライブハウスで演奏する先輩を見てかっこいいって思ったからバンドを続けて来られたし、シンガーソングライターの先輩が歌うのを見て感動して、俺もこんな歌を歌いたいって思った。そのドキドキワクワクした感じを生み出したいというか、今度は俺たちが見に来てくれた人たちの気持ちや世界を変えていきたいなって思ってます。

―今後の活動について教えてください。

今度『劇場版 文豪スレイドックス』のエンディング主題歌を担当させてもらうので、今はそれに向けて準備しています。それと、来年はバンド結成10周年なので楽しいことも考えながらやりたいと思ってます。

 

4th single 『リフレイン』

2017.08.23 RELEASE

1.リフレイン

 (TVアニメ「最遊記RELOAD BLAST」ED主題歌)

2.存在証明

3.sweet my life

ラックライフ 2017-2018 ~Change The World TOUR~  2017.11.24(金)福岡・Queblick  2017.12.1(金)北海道・札幌COLONY  2017.13.8(金)広島・CAVE-BE  2017.122.15(金)宮城・仙台enn2nd  2017.12.22(金)愛知・名古屋SPADE BOX  2018.1.8(月・祝)東京・恵比寿LIQUIDROOM  2018.1.18(木)大阪・心斎橋BIGCAT

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